血液内科このページを印刷する - 血液内科

特色・診療の実際

 池江璃花子さんが急性白血病を発症したという報道が話題となっていましたが、血液内科というと白血病ばかりを診ているわけではありません。よく見かけるのは鉄欠乏性貧血やビタミンB12欠乏性貧血です。高齢化社会となって、高齢者に多い多発性骨髄腫という血液のがんや骨髄異形成症候群という血液の造りが悪くなる前白血病段階の病気なども多く紹介されるようになりました。体がだるい、少しの運動で息切れがする、風邪をひきやすくなった、打ってもいないのに青あざができたなど心配な方は受診してください。必要があれば、診断のために腰の骨から血液(骨髄液)を少し抜いて検査をしています。局所麻酔をして行いますので、痛みはそれほどでもありません。歯を抜く時に使う局所麻酔をイメージしていただければいいでしょう。

 悪性リンパ腫は首や脇のしこりに気付いて受診され診断がつく人や腹部エコーなどで見つかって紹介される人がいます。標準的な治療としては悪性リンパ腫に特徴的な細胞表面の蛋白に対する抗体と抗がん剤を組み合わせたR-CHOP療法を行います。他の病院では外来で行っていますが、当院では入院での治療も選べます。

 多発性骨髄腫という病気は貧血、腎障害、病的骨折を契機に見つかってきますが、最近は健診で見つかる方が多く、高額ですがいい治療薬もでてきて、多発性骨髄腫は慢性疾患となってきました。定期的な入院での治療から、外来通院しながらの治療までその方の生活様式にあわせた治療を提案しています。慢性骨髄性白血病も白血病という名前がついていますが、最近の治療では慢性疾患である高血圧や糖尿病と同じように薬を飲んでコントロールする病気となっています。

 膠原病は自己のリンパ球が自分の臓器を攻撃する病気ですが、ステロイドや免疫抑制剤などでコントロールすることができます。関節リウマチも生物学的製剤を使うようになり、痛みや腫れといったことよりも将来的な関節破壊を防ぐことができるようになりました。治療のやり方はそれぞれの生物学的製剤によって様々です。1ヶ月に1度点滴をしたり、2週間に1度病院で皮下注射をしたり、自分で週1回から2回皮下注射をしたりと様々なやり方があります。患者さんの生活様式にあわせた治療が選べます。いい薬がでてきましたが、一番の問題は高額なことです。

 発熱や原因不明のしこりなどどこに行けばいいかわからない場合もとりあえず熊本南病院を受診していただくと検査をして原因を調べていきます。一昨年から当院には総合診療科もできましたので、総合診療科と協力して診断、治療方針を決めていきます。

外来診療

曜日
外来 新患
再来(予約制)
金池 俊夫 金池 俊夫   -   長倉 祥一
金池 俊夫
  -  

医師

【院長】 長倉 祥一(ながくら しょういち)
【専門領域】 血液内科、造血幹細胞移植、膠原病・リウマチ、緩和医療、内科一般
【認定医・専門医】 日本血液学会認定血液専門医、
日本内科学会認定内科医、
臨床研修指導医
【所属学会】 日本血液学会、
日本内科学会、
日本造血細胞移植学会、
日本リウマチ学会、
日本臨床腫瘍学会、
日本緩和医療学会、
日本老年医学会、
日本病院総合診察医学会、
米国血液学会

【血液内科医師】 金池 俊夫(かないけ としお)
【専門領域】 血液内科
【認定医・専門医】 日本血液学会認定血液専門医、
日本内科学会認定内科医
【所属学会】 日本血液学会、
日本内科学会

【血液内科医師】 森脇 健次(もりわき けんじ)
【専門領域】 血液内科一般
【認定医・専門医】 日本血液学会認定血液専門医、
日本内科学会認定内科医
【所属学会】 日本血液学会、
日本内科学会、
日本造血・免疫細胞療法学会